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ベッドには分厚いマットレスというイメージがありますが、ロフトベッドや二段ベッドでは分厚いマットレスを載せているのを見たことがないと思います。それもそのはず、20cmもの厚みのあるマットレスを使うと転落防止用の柵を超えてしまうので、高い場所で眠るロフトベッドや二段ベッドでは使えませんからね。
しかし、分厚いマットレスが使えないからといって、ロフトベッドや二段ベッドにマットレスが必要ないという訳ではありません。高い場所で眠るとはいえ、そこはやはり「ベッド」ですから、マットレスの方が合っているのは確かです。現に、ロフトベッドや二段ベッドに使える「薄型」のマットレスも販売されていますからね。
でも、本当にロフトベッドや二段ベッドにはマットレスの方が良いのでしょうか? 敷布団ではダメなのでしょうか? ということで、どうしてベッドにはマットレスが必要なのか考えてみました。
そもそも、どうしてベッドにはマットレスが必要なのかというと、すべては質の良い睡眠を手に入れるために他なりません。人が一日に必要とする睡眠時間は、子供で約10時間、成人で約8時間と言われています。個人差はありますが、人は一生のうちの1/3を寝て過ごすのです。いかに睡眠を取ることが重要か、これだけでもお分かりいただけると思います。
では、どうして人はこれほど長い睡眠時間を必要とするのでしょうか。それには、いくつかの理由があります。例えば、脳と体を休めるため。一日の疲れを癒し、心身ともに回復するためには十分な睡眠が必要です。また成長ホルモンがもっとも分泌されるのも、実は睡眠中なのです。成長ホルモンは新陳代謝を促し、骨や筋肉の成長はもちろん体組織の修繕も行います。だから寝不足だと、成長不良や肌荒れの原因になったりもするんですよ。
他にも睡眠にはいろいろな役割があるのですが、いずれも人間の心と体の健康を維持するのに必要とされています。そして質の良い睡眠を取るのに欠かせないのが、マットレスなのです。たとえ睡眠時間を十分に取ることが出来ても、よく眠れず時間だけが過ぎていては意味がありませんからね。
心と体の健康を維持するために、質の良い睡眠が欠かせないことはお分かりいただけたと思います。では質の良い睡眠を手に入れるのに、どうしてマットレスが欠かせないのか、その理由について考えてみましょう。
たとえば「枕が合わない」とか「枕が変わると眠れない」という言葉を、みなさんも聞いたことがあると思います。枕は頭と首を支え、寝姿勢を自然に保つための寝具ですが、枕が体に合っていないと首(頸椎)に負担がかかって眠りが浅くなったり、ひどい場合は首筋や肩を痛める原因にもなってしまいます。そしてこれと同じことが、体を支えるマットレスにもいえるのです。
マットレスが体に合っていないと、肩や臀部などの体圧が集中する部分に負担が掛かり、血行不順を起こします。血の流れが悪くなれば、冷え性や肩こり、便秘、頭痛、腰痛、疲労に免疫力低下などの諸症状を引き起こす原因となります。また寝姿勢が悪いと骨や筋肉を痛め、また体への負担を和らげようと必要以上に寝返りを打ち、体力も消耗させてしまうのです。
枕が合っていないだけでも人は眠れなくなりますが、その枕が支える頭は全体重(荷重)の8%にしかすぎません。ですがマットレスは、枕や頭を含めた体のすべてを支えているのです。質の良い睡眠を手に入れるためには、快適な睡眠環境が欠かせません。その快適な睡眠環境を作り出すのにもっとも重要なのが、体のすべてを直接支えているマットレスという訳です。