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最後に紹介するマットレスは、スプリングでもウレタンでもない素材、ココナッツパームマットレスです。おそらくパームマットレスの名前を初めて聞く人も多いのではないかと思いますが、パームとはココナッツの木・椰子のことで、そのものズバリ・ココナッツの繊維から出来ています。
ココナッツの繊維をよく知らない方は、亀の子たわしを想像してみてください。たわしは茶色くて硬い繊維を束ねていますよね。あの茶色い繊維がココナッツの繊維です。パームマットレスでは、あの茶色い繊維を圧縮してゴムで固め、マットレスの中に詰めているのです。
パームマットレスには、多くの優れた特徴があります。まずココナッツもゴムも天然素材で、化学物質が含まれておらず、地球にも体にも優しい素材で出来ています。また通気性・通水性に優れ、マットレスでは珍しく水洗い可能を謳う製品もあります。もちろん吸湿性・放湿性も良く、夏は涼しくて蒸れることがなく、汗の乾きも速いです。また保温性にも優れ、冬は暖かです。
それでは寝心地についてですが、体圧分散には向かない硬い寝心地が特徴です。圧縮成形された表面は硬く、しっかりと体を支えてくれるので、腰が沈んでしまう柔らかいマットレスが苦手な方や、硬めの寝心地が望ましい成長期のお子さんに最適といえるでしょう。畳と良く似た特性があるので、ベッドで敷き布団を使う際の下敷き用マットレスにも向いています。
ただし寝心地は本当に硬く、これまで紹介したボンネルコイルや高反発マットレス以上の硬さになります。ですのでパームマットレスを購入する方は、念のために一度試し寝をしておくことをお勧めします。もし試し寝が出来ないなら、畳の上でしばらく寝てみてください。畳の硬さが、パームマットレスの寝心地の硬さにもっとも近いと思いますので。
パームマットレスを選ぶときの注意点は、表面の詰め物の厚さにあります。スプリングマットレスでは硬いスプリングが体に当たらないよう、表面に薄いウレタン素材が入っていましたが、パームマットレスでも硬すぎる表面を柔らかくするためウレタン素材が入っています。このウレタンの厚さで、パームマットレスの寝心地は大きく変わってきます。
まったくウレタンの入っていないマットレスは畳と同じ硬さで、敷き布団をベッドで使う際の下敷き用に向いています。1cmのウレタンが入ると少し柔らかいですが、大人が使うにはまだ硬いです(子供にはちょうど良いかも)。2cm以上のウレタンなら柔らかいですが、逆に通気性が悪くなるのでお勧めできません。もしパームを選ぶなら、1cmくらいまでの厚さが良いでしょう。
もし1cmの厚さで寝心地が硬いと思うのなら、敷き布団か別売のウレタンマットレスを組み合わせて使いましょう。パームマットレスに入っているウレタンの厚さは、インターネットのサイトであれば商品紹介で掲載されていることもありますが、通常は記載がありません。なので実際に寝心地を試すか、通販であれば記載のあるお店で確認してから購入することをお勧めします。
マットレスの中は、パーム繊維の塊
(商品によって厚みに違いがあります)
(リンク先:楽天)