TOP > マットレスの選び方 > マットレスの比較5ページ
次に紹介するのは、スプリングと人気を二分するマットレスの代名詞・ウレタンマットレスです。軽くて三つ折にすれば押入れにも収納できるコンパクトさから、簡易マットレスとして広く普及しているマットレスです。本格的なスプリングマットレスに比べると安価な代用品として見られることも多いですが、その実力を今回のレビューで試してみたいと思います。
今回用意したのは、厚さ4cm・硬さ110ニュートン・重さ2kgのウレタンマットレス二枚です。4cm厚を選んだのは、4cm厚のマットレスでもメッシュの凹凸を感じるかどうか調べるためです。他のマットレスと同じ厚さでの寝心地も調べるため、二枚用意しました(8cm厚になります)。硬さは60~100ニュートンが普通の硬さなので、110ニュートンは少し硬めのマットレスになります。
ではウレタンの寝心地ですが、スポンジ素材なので軽くて柔らかく、よく沈む寝心地です。とにかく体を支える力が弱く、4cm厚程度では簡単に底付きしてしまいます。そのためメッシュ床板でも底付きし、メッシュの凹凸が体に刺さるように当たります。素材の柔らかさもあり、凹凸の酷さはせんべい布団以上。4cmの薄さでは、とてもメッシュ床板で眠れそうにありません。
次は二枚重ね8cm厚で寝てみたところ、まったく凹凸を感じなくなりました。寝心地は相変わらず柔らかいですが、十分な厚みが体を支えてくれるので、底付き感がなくなり自然な寝姿勢で寝ることが出来るようになりました。個人的にはもう少し強い反発力で腰を支えてもらいたいですが、反発力が弱くて柔らかい寝心地が好きな人には良いマットレスではないでしょうか。
ちなみに管理人のように110ニュートンでも腰が沈みすぎると感じる人は、頭と脚の部分は100ニュートン、真ん中の腰部分だけ150ニュートンというように、部位によって硬さの違うバランスマットレスを利用すれば、柔らかな寝心地と適度な沈み込みを両立することが可能です。ウレタンマットレスは選べる硬さが豊富なので、自分の体に合う硬さを見極めるのが大切になります。
体が沈んでも強い反発力でしっかり体を支えてくれるスプリングマットレス、体のラインに合わせて形を変え抵抗感のない寝心地になる低反発に対し、ウレタンは深く沈むけれど軽い反発力で受け止めてくれる寝心地になるでしょうか。ちょうどスプリングと低反発の中間、すこし低反発寄りといった感じです。それぞれ寝心地が違うので、好みに応じて選ぶのが良いでしょう。
ウレタンの欠点についてですが、通気性と吸湿性が悪く、夏は暑くて蒸れる心配があります。この欠点を補うために、マットレスに小さな孔をたくさん開けたり表面を波型にして通気性をよくしようとした商品もありますが、あまり効果は高くありません。ウレタンを使うには(低反発でもそうですが)、エアコンや扇風機を利用して体温・室温管理の出来ることが最低条件になるでしょう。
最後に、ウレタンには反発力を高めた高反発マットレスという種類もありますが、高反発はメーカーによって硬さや反発力に違いがありすぎて、寝心地が一定しません。ですので高反発に限っては、各商品ごとに実際に寝心地を確かめてから購入する方がよいでしょう。硬さ(ニュートン)表示すらない商品が多いので、高反発を通信販売で購入するのはあまりお勧めできません。
今回使用したウレタンマットレス
バランスタイプではなく、全面110ニュートン